
自転車のチャイルドシートを検討する際に、知っておいてほしい4つのこと。
スピード、風を切る感覚・・・たまんねぇ。
生まれて初めて自転車というものを体験した直後にインタビューしたとすれば、こう答えてくれるかもしれないですね。
自転車に乗る快感は、親が運転する自転車のチャイルドシートで初めて体感するんだと思います。
近年、自転車用チャイルドシートもおしゃれでかっこ・可愛いデザインのものが多く販売されており、子乗せ自転車もおしゃれを楽しめるようになりました。
家族みんなでサイクリングしよう!という事でチャイルドシートを検討されている方に、事前に知っておいてほしい4つの注意事項を紹介したいと思います。
1.チャイルドシートを取り付ける自転車について
チャイルドシートを装着する自転車で重要なのは、チャイルドシートと取り付ける対象となる自転車が”チャイルドシートの装備を前提とした設計であるか?”です。
チャイルドシートが装着できる自転車には、以下ようなのステッカーがフレームに貼り付けられています。
情報元:ブリジストンサイクル
http://www.bscycle.co.jp/topnews/childseat25-2.html
市販される全ての自転車は日本工業規格(JIS)が定めるフレーム強度試験の実施が義務付けられていますが、一般用自転車(スポーツバイクも含)は、あくまで大人一人が乗車する想定であり、チャイルドシートの装着に対応していません。
※JISで定める一般用自転車の乗員重量の制限は65Kgとされています。
チャイルドシートの積載が可能な自転車は、メーカーが独自でフレームの強度試験を行い安全性を確保しています。
巷でみかけるロードバイクなどのスポーツバイクにチャイルドシートを装着している方を多く見かけますが、走ることを目的に設計された自転車であり、子どもを乗せる安全性は備わりません。
そのためスタイリッシュなスポーツバイクにチャイルドシートを装着し事故が起こった場合、メーカー保障の対象外となるので、必ず子乗せを前提とした自転車を選択しましょう。
※一部のクロスバイクではチャイルドシートの装着に適合するものもあるようです。
幼児を乗せる自転車は、子乗せを前提とした自転車を選択しましょう。
2.チャイルドシートを載せるキャリアについて
次に自転車用チャイルドシートを直に取り付けるリアキャリアにも重量制限が設けられています。リアキャリアは質量別クラス(JIS-D-9453-5)で、以下の規格が設けられています。
・クラス18(最大積載量18Kgの積載用キャリア)
・クラス25(最大積載量25Kgの積載用キャリア)
・クラス27(最大積載量27Kgの積載用キャリア、チャイルドシートが取り付け可能)
最大積載量はキャリア本体に「27Kg」「MAX 27Kg」「25Kg」「CLASS 27」といった表示で刻印されており、現在のJIS規格ではチャイルドシートの装着はクラス27のキャリア取り付けが必須となっています。
またリアキャリアがクラス27に対応していても、自転車本体がクラス27に対応していなければ安全性を確保する事はできません。
規格に適合していないキャリアにチャイルドシートを積載すると、荷重に耐え切れず荷台が破損する恐れがあります。
子どもの安全を第一に考えれば、規格に適合する自転車とキャリアを選択しましょう。
MINOURA JISクラス27適合 リアキャリア(出典:amazon)
チャイルドシートを装着するリアキャリアはクラス27を選択しましょう。
3.チャイルドシート以外に装備したい安全対策について
チャイルドシートの装着と同時に、安全のため装備しておきたい自転車アクセサリーを紹介します。
チャイルドガード(ドレスガード)
OGK技研 チャイルドガード(出典:amazon)
婦人車ではよく装備されているスカートなどの巻き込みを防止するドレスガードは、子どもの足や靴の車輪への巻き込み(スポーク外傷)の防止に効果的です。車輪に足が巻き込まれると、子どもの怪我はもちろん、自転車後輪がロックされて車体ごと転倒する恐れもあります。
参考:国民生活センター”スポークの外傷”
http://www.kokusen.go.jp/kiken/pdf/334dl_kiken.pdf
両立スタンド
昭和インダストリーズ 両立スタンド(出典:amazon)
子どもを自転車に乗り降りさせるとき片足スタンドでは非常に不安定です。また子どもをチャイルドシートに乗せた後、シートベルトを装着する作業とかで車体から手を離すも多々あるので、子どもを乗せた上体でも車体が安定する両立スタンドの装着がお勧めです。
ドレスガード、両立スタンドも同時に装着しましょう。
4.転倒してしまった時に被害を最小限に抑えるために
子供のヘルメット着用は保護者の努力義務として道路交通法で定められています。
法律では努力義務なのでノーヘル(ヘルメット非装着)で罰則を受けることはありませんが、子供に万が一の事を考えれば「自転車に乗る=ヘルメットをかぶる」と習慣つけましょう。
警視庁の統計(平成26年度)によると、チャイルドシートで自転車に同乗中の子どもの自転車事故のうち、頭部のケガを占める割合は、全体の約41%。顔、首などを含めると、過半数が首から上をケガしています。
引用:自転車乗用中の損傷部位別死傷者数(平成26年 警視庁統計)
6歳未満でチャイルドシート乗車中の事故をみると、首から上(頭、顔、首)で全体の61%を占める結果に。
小さな体なのにチャイルドシートの乗車位置から地面に強打なんて・・・考えるだけでゾッとします。
万が一のために、ヘルメットは絶対に着用させましょう。
ブリヂストン bikke キッズヘルメット(出典:amazon)
パンキッシュなモヒカンのヘルメットもあるよ!
※モヒカンはゴムなんで触ると柔らかいです。
Raskullz Hawk キッズヘルメットS モヒカン(出典:amazon)
万が一に備え、ヘルメットの着用を習慣付けましょう。
「今もっている自転車にチャイルドシートをつければいいやー」とお考えだった方は、まずその自転車でも本当に大丈夫なのか、自転車の乗り換えが必要なのかを再考いただければ幸いです。
仮に適合している自転車だったとしても、ネジ類にゆるみがないか、破損しているところはないか、乗車毎に点検を心がけましょう。
最後にチャイルドシートや関連アクセサリーは、どれもインターネットで購入できますが、自転車への取り付けは、お父さんではなく必ず自転車整備の有資格者、または自転車店に取り付けを依頼しましょうね。