初心者のためのスケートボードの選び方

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スケートボードを始めてみたいけど、どうやって選べば良いのかさっぱりわからない。それは誰もが通る道です。スケートボードの選び方を簡単に言ってしまえば、なにをしたいのかにつきます。でも、何ができるのかがわからないのに、何をしたいのかは答えられるわけがありません。そこで、まずは具体的にスケートボードを選ぶ前に、選ぶ基準となる知識を身に着けるところから始めてみましょう。

もしかしたら、すでに「よくわからないままスケートボードを購入してしまった」「心に決めたスケートボードがある」という人もいるかも知れません。それはそれで大丈夫です。そのスケートボードを知り、そのスケートボードにあった使い方や不得意なことを把握することで、スケートボードの上達が早くなるはずです。まずは、知識を身につけるところから始めてみましょう。

スケートボードの部位と名称

スケートボードの種類は様々な物があり、構成部品も各製品により異なります。 よく「各部の重量は軽いほうがいい」「ウィールの回転は早いほうがいい」という声を見かけますが、軽いことにより安定性が落ちたり、 ウィールの回転が早いことにより使用環境や個々のスキルの違いで乗りづらさを感じるかも知れません。 デザインだけでなく、乗りやすさなどの好みも使用環境、使用者、使用目的によって千差万別です。 まずは、スケートボードの部位を4つに大別した、「デッキ」「デッキテープ」「トラック」「ウィール」を覚えましょう。

▲スケートボードの部位を大きく4つにわけたときの部位名称

 

デッキについて

▲デッキの各部名称

ノーズとテール

▲ノーズとテール

デッキを横から見て前方の反った部分をノーズ(Nose)、後方の反った部分をテール(Tail)といいます。 基本的にテール (Tail)部分がノーズ(Nose)部分よりも短く、キック(反りの角度)が強く作られています。 キック(反りの角度)が強い場合はトリックをする際より強い力が必要になりますがより高く飛ぶことができます。 ビギナーの方にはキックが強いほうが強く意識しておこなえるためきっかけがつかみやすいという考え方もあれば キック(反りの角度)が弱いほうが、トリックが容易なため向いているという考え方もあります。 練習用はキックが強いほうが向いており、複数人でやる場合はキックが弱いほうが向いているかもしれません。

 

▲ホイールベース

前輪から後輪までの間隔の長さになります。ホイールベースが長いと安定感が増し、短いと早い動作が可能です。

 

コンケーブ

▲コンケーブ

足がデッキにフィットするように、もしくはトリックの際蹴りやすいようにデッキに凹みを入れていますが、この凹みを コンケーブといいます。キック(反りの角度)と同様、強い、弱いといいますが、これは乗り手との相性が良し悪しを 判断するため、ビギナーはそこまで神経質になる必要はないでしょう。 しかし、極端にコンケーブが強いもの、逆に平らなものは避けたほうがいいでしょう。

 

▲デッキサイズ

デッキを選ぶ上で縦の長さももちろんポイントになりますが、比較的感覚値で選ぶことが多く、それよりもトリック、 乗り心地を左右するのは「幅」といわれます。スケートボードの幅は7.5~8.25が一般的です。 幅が狭いデッキは回転系のトリックがしやすい反面、安定性が低くなります。逆に幅が広いデッキは安定性が高い 反面回転系のトリック困難になります。

 

▲デッキの材質

デッキの材質はメープルをベニヤ板のような薄いレイヤーに加工してそれを7枚重ねてプレス(圧着)してつくります。 一般的に気温の低い地域のメープルがより丈夫で、カナダ産メープル(カナディアンメープル)が品質に優れている 反面、比較的コストが高いため中国産メープル(チャイナメープル)も多くデッキに使用されます。

 

▲プレス(圧着)機

プレス(圧着)は主に2つの製法があります。熱によりプレス(圧着)するホットプレス製法、また自然乾燥によるコールド プレス製法です。コールドプレスは自然乾燥のためホットプレスに比べ6倍以上の時間を要し、価格も高額になりますが 耐久性、柔軟性、反発性に優れます。

 

▲トラック/ウィール

 

▲トラックの高さ

トラックの高さにはHI(ハイ)LOW(ロー)とあり、これは車高を表します。 HI(ハイ)はデッキと地面との距離が離れるためトリックをする際より強い力が必要になりますがより高く飛ぶことができます。 LOW(ロー)は逆に軽い力でテールをけることができますが高く飛ぶことが難しくなります。

 

▲ピボットブッシュ/ブッシュゴム

ピボットブッシュ/ブッシュゴムは全てスペーサーのような役割でトラックの柔軟性を左右するパーツです。 負荷がかかりやすいパーツのため長期間の使用で劣化し、柔軟性が低下します。

 

ウィール

▲ウィール

ホイール(タイヤ)の部分になります。ハードウィールとソフトウィールに大別され、硬さは数字で表示されます。 おおよそ70~101まであり、数が少ないほど柔らかく、数が大きくなるほど固くなります。 ハードウィールはトリックがやりやすくなりますが、凸凹の道では滑りにくいと感じます。またソフトウィールは 衝撃を吸収するため凸凹の道でも滑りやすくなりますが、トリックはやりにくくなります。 ウィールの幅は安定性に左右され、細いほど安定力はなくなりますが軽くなります。 ウィールの直径はスピードに左右され、大きいほどスピードが出ますが重くなります。

 

ベアリングについて

▲ベアリングの各部名称

ベアリング精度を決める主な3つのポイントベアリングの精度を決める上でABECが一般的ですが、他にもオイル、シールド、ボールなどさまざまな要素があります。ここでは代表的な3つの要素をご紹介します。

 

▲ABEC(エーベック)

ベアリングはJIS、ISO、ABECなどさまざまな工業規格がありますが、スケートボードのベアリングではABECで表示されることが一般的です。 ABECは1~9の精度等級があり、値が大きくなるほど精密度が高く、摩擦抵抗が少ない=回転がスムーズになります。 一方で摩擦抵抗が少ない分、熱が発生しやすく壊れやすくなります。 逆にABECの値が小さいと回転が重くなる反面、壊れにくくなります。 回転精度と耐久性はトレード・オフの関係にあり、自分に適したものを選びましょう。

 

▲オイルタイプ、グリスタイプ

スケートボードのベアリングはおおよそ”オイルタイプ”と”グリスタイプ”に大別されます。 ベアリング内の潤滑用がグリスのものはグリスベアリング、オイルのものがオイルベアリングとなります。 グリスベアリングはメンテナンスの手間がほとんどかからない反面、グリスベアリングより回転が鈍くなります。 オイルベアリングは潤滑油(オイル)を定期的に注す必要があり、多少手間がかかりますが回転がスムーズです。 ※かならずグリスベアリングにオイルを注さないようにしてください。内部のグリスが固着し、ベアリングの機能が著しく低下します。

 

▲ボールの材質

ベアリング内のボールは回転時の摩擦を軽減する役割を果たし,スケートボードのベアリングは7個のボールが使用されていることが一般的です。 代表的な材質は、カーボン、クローム、セラミックの3種、順に高価になり、合わせて硬度、強度、耐摩擦性、耐食性の面でも優れます。

 

目的別モデル例

例:スターター仕様

スケートボードをこれから挑戦しようと思っている人の悩み事、それはどんなものが自分に合っているのか、どれを選択するべきなのかわからない、そんな悩み事を解決する特長をもったスターター向け仕様。コンケーブ・キック(反り返り)ともにゆるい、これによりスタンスを変更してもバランスが取りやすく、弱い力で飛ぶ事ができるため、オーリーなどのトリックがおこないやすくなります。ウィール直径は大きめ、硬さは柔らかめのものは、地面の衝撃を吸収しやすく、接する面が大きいため、安定した走行が可能です。

 

例:プラクティス仕様

スケートボードを練習するにつれ、もっとトリックの幅を広げたい、もっとスピードを出したい、そんな望みに応える仕様がプラクティス向け仕様です。コンケーブ・キック(反り返り)ともに、若干強めのものを選択することにより、デッキが足からズレにくくなり操作性が向上します。またフリップ系トリックなど高さを出したトリックをおこないやすくなります。ウィールは、若干細く硬めのものを選択すれば、回し系のトリックがおこないやすくなります。

 

例:エクスペリエンスド仕様

スケートボードの操作に慣れており、コンケーブ、キックが強いタイプを使用してパフォーマンスを上げたいスケーター向けの仕様です。反りの強いノーズキック、テールキックを採用することで、キックと地面の距離が離れオーリーなどのトリックで高さが出やすくなります。またコンケーブを強い場合、足つきが良くフリップ系トリックに向いています。

 

まとめ

最後にあげた3つの仕様はあくまで例です。ただし、スケートボードのいいところは、しっかりとした互換性のある規格が採用されており、消耗したりシチュエーションにあわせて、簡単にパーツを組み替えることができる点があげられます。スケートボードはこうじゃなければだめだ、といった先入観があればこそ、なにを選ぶべきかわからなくなってしまうとも言えます。自分の好みに合ったデッキを見つけ、その仕様を把握する。まずはそこから始めてみましょう。

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