自転車を趣味にする前に考えたいこと
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こんにちは、中の人redです。
redは以前の職場にいるときから自転車を趣味としています。
「自転車が趣味ってつまりどういうことなのか」をよく考えることがあります。
自転車趣味には2つの大きな方向性があるとおもいます。
1つは、より速く、より遠くへ、より短時間に、という競技志向。
もう1つは、自分好みにカスタマイズする方向、自転車いじりです。
そして、後者の改造の方向性にも2つあって、
前者の競技志向寄りの、より軽く、より速くという方向性。
そして、自分の自転車を、自分らしくオンリーワンなカスタマイズにいく方向性。
自転車趣味はこうじゃなきゃだめだ、なんて決まりはどこにもないので、
法令遵守でマナーバッチリなら、どんな方向も趣味として”アリ”だと思います。
ただ客観的に考えてみて、たとえばママチャリに乗っている人の観点からすると
どれも「自転車に乗る目的」から外れて、異質なモノに写っているんだろうなあと思います。
それはなぜか。理由は、自転車に乗る目的の「相違」です。
試しに、そこら辺にいる人に、「自転車に乗る目的は?」って聞いてみて下さい。
十中八九、「駅までの通勤」「近所の買い物」という回答であり、それってまとめると「自転車に乗る目的=移動手段」ってことです。
それに反して、自転車を趣味にしている人たちは、それ以外の目的があって、
それぞれの目的に併せて自転車を選択しているので、もしかすると自転車を何台ももっているかもです。
かく言う私も、先日来のコレクション整理でだいぶ自転車の数が減って来ましたが、
・子どもとお出かけする用のママチャリ
・一眼レフを片手に近所を散歩する用のシングルバイク
・片道20kmの通勤用クロスバイク
・長距離やホビーレースに参加するためのロードバイク
・家族で出かける際に使用したり、出先でも乗ることができる車載用の折りたたみ自転車
ってな感じで、家族にはイミフで迷惑な所有台数でした。
競技志向で、より速く、より遠くへってっ感じで走りこむかと思えば、
シングルバイクをおしゃれにかっこ良く改造したいし、
少しでもヒルクライムで楽に走るためにホイールやタイヤを変えたり、
通勤ではパンクしないような耐パンク性があり、雨でもスリップしないように溝のあるタイヤを選んだり、
それこそ、どれだけ自転車を車載できるかで自家用車を選んだし、それでも足らずに車載キャリアまで買っちゃってます。
ここまで行くと目的にあわせて自転車を取捨選択するので、目的の数だけ自転車が必要になる有様です。
いままさに10月は、各メーカーから新製品が発表される時期で、スポーツバイクの売れる時期でもあります。
自転車を購入検討されている方が日本中の至る所にいると思います。
ちょっとかっこいい自転車を買って、それが自転車趣味にまで至り、
さらに自分の目的で使い分けたり、満足できるように改造できれば、楽しくて仕方ないと思います。
でも、目的が「駅までの通勤」や「近所の買い物」だけだったら、スポーツ自転車には不満が募るかもしれません。
カゴがない、スタンドがない、ブレーキが効きすぎる、サドルが硬くておしりが痛い、前傾姿勢がつらい などなど。
自転車好きには、変速機やブレーキの定期的な調整、チェーン交換やタイヤ交換も楽しくて仕方ないです。
「カゴがほしい。。」→「カゴを自分で取り付けて見よう!」って楽しむことができれば、最高です。
■自転車(スポーツバイク)の選び方
・ママチャリこそが最高の移動手段
そもそも多くの人はシティサイクルの購入経験があっても、スポーツサイクルは購入したことがないはずです。
どんなスポーツバイクを購入すればよいか、迷ってしまって当然です。
そんな方にまず知ってほしいのは、シティサイクルいわゆるママチャリこそ、日本の自転車ニーズにマッチした最高の商品であるという事実です。
ママチャリは、カゴが付いていてスーパーの買い物袋ぐらいは余裕で運ぶことができ、雨が降ってもマッドガードがしっかりと泥跳ねを防いでくれます。
重量はあれど頑強なスチールをメインフレームの素材に使用しており、分厚いタイヤとスプリング入りのサドルがクッション性を高めています。
屋外で野ざらし雨ざらしにして多少錆びてしまったり、故障や盗難の被害にあってもすぐに買い換えることができるほど安価な商品もあります。
つまり、自転車をただ単に移動手段の一つとして捉えたとき、最適な選択がママチャリであることは日本で最も選ばれているのがシティサイクルであることからも裏付けられます。
ではスポーツバイクが存在する理由はなにか。スポーツバイクを検討している方が感じている「なんとも言えないワクワク」は何なのか。
それは自転車に自転車以外の目的を見出したから、あるいは、自転車に移動手段以外の目的を持ちたいと考えたからに他なりません。
ダイエットや体力不足を理由としてスポーツバイクを購入しようとしている方は、オークションに出品されている中古のスポーツバイクを一度見てみてください。
「購入した帰り道に乗っただけ」「2~3回しか乗っていません」「室内に保管していて100kmも乗っていません」といったコメントが添えられた
高級バイクやウェアの出品が多数見受けられます。
もしかしたら、ぼんやりとした動機はあれど、自転車をスポーツや趣味にし続けるだけの目的や楽しいと思えるきっかけがなかったのかもしれません。
・スポーツサイクルを購入する理由
高級なスポーツバイクを愛用している人の多くは、自転車を室内に保管することで盗難や劣化の対策としています。
また普段の通勤などの移動や買い物には別の自転車を使用することが一般的で、複数台自転車を所有していることも珍しくありません。
(スーパーカーで近所のスーパーに買物に行かない、そんなイメージで例えることができるかもしれません。)
なぜなら、たとえ数分であってもウン十万する自転車から目を離す訳にいかず、
スポーツ走行のために数十グラムでも軽量化させる必要からカゴやスタンド、泥除けも取り付けていません。
■走る以外の目的を持つ。アクティビティという考え方
音もなく走る自転車は、とても身近な存在でありながらそれだけで十分楽しめます。
いや、正確には、楽しめる人は大勢いますし、楽しめない人もたくさんいます。
目的なく20km、ふらーっと走れるのがスポーツバイクの魅力である一方で、20km走った結果なにかが得られるというものではありません。
往復20kmなら片道10km程度ですし、1時間もあれば走りきれる距離です。
都市部に住んでいれば10km走っても郊外を出ず、あまり風景は代り映えしないかもしれません。
風をにあびて、しんどかったり寒かったり、ときには暑かったりということもあります。
そこで、これから自転車を始めようかなと思っている人に、
速く走る、遠くまで走る以外にも自転車の楽しみ方がたくさんあることを、
自転車でできるアクティビティを是非知ってもらいたいです。
・輪行
自転車乗りが電車、フェリー、旅客機などの公共交通機関を利用して自転車を運ぶことを“輪行(りんこう)”と呼びます。
輪行は公共交通機関の快適・低コストと、マイバイク移動のフレキシブルさを両立させたあまり知られていない移動方法です。
輪行をするには公共交通機関の規定にもよりますが、自転車を入れる袋、「輪行袋(または輪行バッグ)」が必要になります。
自転車で自宅からいける距離は限られます。
ですが輪行をすることにより距離や体力の制約に関係なく、遠方でのサイクリングが可能になります。
たとえば京都まで電車を活用し輪行ででかける。京都のまちを自転車で巡る。
つまり、旅行を目的として自転車を活用し楽しむアクティビティです。
くわしくはこちらの記事を参考にしてください。
参考)さあ!そろそろ輪行始めませんか?! https://blog.doppelganger.jp/?p=511
・キャンプ(ソロキャンプ・バイクツーリング・バイクパッキング)
自転車を移動手段として、必要最低限の荷物をもってキャンプにでかけるのはどうでしょうか。
友達や夫婦で、親子でアウトドア。それも自転車でキャンプです。
家族や友人たちと、すでにアウトドアを楽しんでいる人には、ハードルが低くイメージしやすいアクティビティではないでしょうか。
じつは、いま世界的にバイクツーリング(バイクパッキング)がブームの兆しとなっています。
ベースにあるアウトドアブーム。そして趣味の多様化。ミニマムキャンプやミニマリストといったキーワードが関係ありそうです。
自転車でもっていくことができる荷物の量には限りがあるため、あれこれそろえる必要はなく、
それらアウトドアギアは、オートキャンプや普段の生活、緊急避難時にも活用できるものとなるはずです。
くわしくはこちらの記事を参考にしてください。
参考)初めてのバイクパッキング入門 https://blog.doppelganger.jp/?page_id=469
・デイキャンプ
家族がいるとなかなかソロキャンプにでかけるハードルは高いはず。
そこで週末に近くの公園に簡易テントやタープを持って出かける。
昼前から出かけてバーベキューをするというのはどうでしょうか。
ドリンクや米などの重い荷物、バーベキュー用品などの大きな荷物、釣竿やスノーボードのような長い荷物を自転車で運搬。
お買い物、アウトドアレジャー、そしてツーリングに。幅広い用途で使える点、そしてコンパクトさが売りのトレーラーです。
くわしくはこちらの記事を参考にしてください。
参考)週末は近くの公園でBBQ?それならサイクルトレーラーでしょ!! https://blog.doppelganger.jp/?p=614
■自分にぴったりの自転車
・おすすめの自転車はなに?
もしあなたが本気でスポーツサイクルの購入を検討しているのであれば、
「どのような目的で自転車を使いたい、購入したいと思っているのか。」
これを踏まえて購買検討することが最適なスポーツサイクル選びに直結することになると思います。
どのような目的なのかによって最適な自転車は異なり、インターネットのQ&Aサイトで質問したところで答えは出てきません。
できれば前述したアクティビティに合わせた自転車を購入しておきたいところです。
下記では、一般的にスポーツバイク初心者がすすめられることの多いクロスバイクについてと、その理由となるロードバイクとマウンテンバイクのデメリットをご紹介します。
・クロスバイクって何?
日本ではクロスバイクと呼ばれている真一文字のフラットハンドルが取り付けられているタイプの自転車。
通勤・通学を快適にしたい、という目的の場合に勧められることの多いクロスバイク。
海外では「ハイブリッドバイク」と呼ばれることもあります。
舗装路を高速走行する目的の「ロードバイク」、非舗装路を走行することも想定した「マウンテンバイク」、
この二つの良いところを併せ持つことをその理由とし、「ハイブリッドバイク=クロスバイク」と呼ばれています。
ロードバイクとマウンテンバイクの良いところを併せ持つという表現は多少理解が難しいところがあるため、
ロードバイクとマウンテンバイクそれぞれのデメリットを下記に列挙します。
・ロードバイクのデメリット
・タイヤが細く、厚みがない
シティサイクルのように車道と歩道の段差に侵入すると、いわゆる「リム打ちパンク」を起こしやすい。
本来はタイヤが細いことは決してデメリットではなく、路面抵抗をなくし段差のないような道路を高速走行する目的のためです。
しかし日本人の多くはシティサイクルにて歩道を走行することを常識としていることもあり、初心者トラブルとしてパンクが発生しやすくなります。
・トレッド(タイヤの溝)が浅い
路面の抵抗を少なくするために、ロードバイクのタイヤは溝が浅い、少ない、あるいは全くありません。
雨天等ではスリップしやすく、転倒しやすくなります。
・ハンドルが遠く、常時前傾姿勢が必要
ロードバイクではドロップハンドルという前傾姿勢が取りやすい変形ハンドルが装着されます。
ドロップハンドルは前傾姿勢を維持しやすく、高速走行の最大の的である空気抵抗を軽減する役割を持っています。
そのため、前傾姿勢によって視界は狭くなるとともに、常時姿勢を維持するため、上半身の筋肉を利用することになります。
サドルとハンドルの高さが同じ、あるいはサドルの方がハンドルより高くなることが一般的です。
・マウンテンバイクのデメリット
・タイヤが太い
タイヤがシティサイクルよりも太いため、路面の接地面積が増え、その分摩擦抵抗が発生します。
・トレッド(タイヤの溝)が深い 多くの場合トレッドではなく、ブロック状のゴムがタイヤに多数ついており、これが土をしっかりと掴む構造になっています。
スリップはしにくいものの、重量と摩擦抵抗が増すためにスピードを維持することが難しくなります。
・ミニベロってどう?
クロスバイクと同じように、ロードバイクやマウンテンバイクのようなアグレッシブな走りを想定しない自転車にミニベロがあります。
20インチサイズのタイヤが装着されていることが多く、小回りがきき、全長が短いことも特徴です。
一方でサスペンションやディスクブレーキ、デュアルコントロールレバーなど本格的な装備をもった自転車も多くあり、好んでミニベロを選択する人も少なくありません。
折りたたみ自転車も広義ではミニベロに含まれますが、安価な折りたたみ自転車の多くがスチール製のフレームを用いており、
小さなクランクを装備しているためにスピードがでないことが多いため、「小さな自転車=折りたたみ=走らない」と考えている人も多くいると思います。
実際のミニベロは、選択を間違えなければとても魅力的な自転車であり、さまざまな用途に活用できるすぐれた自転車です。
ミニベロについて、すこし内容がそれますがこちらの記事を参考にしてください。
参考)小径車で気楽に遊ぶ。ミニベロはバイクパッキング向き?! https://blog.doppelganger.jp/?p=1171
まとめ
前半では自転車でおすすめのアクティビティを紹介しました。
また後半は自転車の種類を簡単に説明しました。
自転車を趣味にする前に考えたいこと・・・というタイトルで思いついたままに文章にしてみましたが、
まとめて一言で言うと、「移動手段以外の目的にあわせて自転車を選ぼう!」というのが考えてほしいことです。
初めて自転車に乗れた時のことを覚えているでしょうか。
しっかりと自転車に目的を見い出せば、あのときと同じ純粋な気持ちで自転車を楽しむことができるはずです。
参考)大人が萌える?幼児用自転車のコラボモデルがスゴイ件 https://blog.doppelganger.jp/?p=1032